エンディングノートは、自分の人生の記録や死後の希望を家族に伝えるための重要なツールです。しかし、せっかく丁寧に書いたノートも、いざというときに家族が見つけられなければ意味がありません。
ここでは、エンディングノートの保管方法の選び方や、家族にきちんと伝えるための工夫をご紹介します。
1. エンディングノートの役割を再確認
まず、エンディングノートには以下のような情報を記載します。
- 医療や介護に関する希望
- 葬儀やお墓についての要望
- 資産・保険・年金の一覧
- デジタル資産(SNS、ネットバンキングなど)
- 親しい友人・知人の連絡先
- ペットの世話について
- 家族へのメッセージ など
これはあくまで「自分の意思」を伝えるためのもので、法的効力はありません。
しかし、家族にとっては非常に助けになる情報源です。
2. おすすめの保管場所
エンディングノートは、以下のような場所に保管するのが一般的です。
自宅の決まった場所に保管
・仏壇の引き出し
・書斎の本棚
・保険や年金の書類と一緒のファイル
重要な情報が入っている場合は、鍵をかけるなどして安全に保管しつつも、自分がいなくても家族が見つけられるような情報を伝えておくことがポイントです。
公開しても良い情報は、家族にもコピーを共有しておく
・配偶者や子どもに一部コピーを渡す
・PDFにして家族のメールに送っておく
元気なうちに、家族に伝えてもいいことは厳選して伝えておきましょう。何らかのトラブルや災害時にも備えになります。
デジタル保管も併用する
・クラウドストレージ(Google Drive, Dropbox など)
・エンディングノート用アプリ
パスワードの共有が必要になるため、信頼できる人にアクセス情報を伝える工夫が必要です。
3. 保管時の注意点
- 遺言書と混同しないようにする
遺言書は法的効力があるため、別途保管・管理する必要があります。セットで準備している場合は、明確に区別しましょう。 - 定期的な更新を忘れずに
情報は時間とともに古くなります。住所・連絡先・資産情報など、年1回程度の見直しをおすすめします。 - 秘密にしすぎないこと
「誰にも見せたくない」と思っても、見つけてもらえなければ元も子もありません。
情報への辿り着き方をあらかじめ考え、大切な人に伝えておきましょう。
「書くこと」と「安全に保管すること」、「見つけられる手がかりを伝えること」はセットで終活です。
エンディングノートは、「書いて満足」では意味がありません。
自分の想いを「誰かに確実に届ける」ことが終活の本質です。
だからこそ、書いたあとは
「どこにあるか」
「誰が読むか」
「いつ見つけられるか」
を意識して保管・共有しましょう!
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