人が亡くなると、遺族は多くの行政・金融・生活に関する手続きを進める必要があります。以下では、死亡後に必要となる主な手続きを時系列に沿って整理し、スムーズな対応のための基礎知識を紹介します。
1. 【すぐに行う】死亡届と火葬許可申請
死亡届の提出（死亡から7日以内）
死亡診断書（または死体検案書）をもとに、市区町村役場に死亡届を提出します。提出者は親族・同居人・家主などからになります。
火葬許可証の取得
死亡届と同時に火葬許可証の発行申請も行います。これがないと火葬はできません。
2. 【1週間以内】葬儀・火葬・納骨
葬儀社との打ち合わせを経て、通夜・告別式・火葬を行います。その後、納骨の準備を進めます。
※葬儀費用の支払いもこのタイミングの場合もあります。
3. 【2週間以内】健康保険・年金などの行政手続き
健康保険証の返却
加入していた健康保険（国保、社保）を返却し、必要に応じて葬祭費・埋葬料の申請を行います。
年金の停止手続き
年金事務所にて「年金受給者死亡届（報告書）」を提出します。未支給年金があれば請求も可能です。
4. 【1か月以内】金融機関やサービスの解約手続き
銀行口座の凍結
死亡が確認されると金融機関の口座は凍結されます。相続人が「相続手続き依頼書」等で対応する必要があります。
クレジットカード、携帯電話、サブスクの解約
名義人死亡に伴い、使用停止・解約の手続きを行います。特にクレジットカードの引き落とし先には注意が必要です。
5. 【3か月以内】相続放棄または限定承認の選択
借金などがある場合は、家庭裁判所で相続放棄または限定承認の申立てを行う期限が3か月以内です。この判断が遅れると、すべてを相続したとみなされます。
6. 【4か月以内】準確定申告（故人の所得税）
被相続人（故人）が事業主や会社員だった場合、亡くなった年の所得について準確定申告を行います。提出期限は死亡日の翌日から4か月以内です。
7. 【10か月以内】相続税の申告と納付
課税対象額が基礎控除額を超える場合、相続税申告が必要です。申告・納付の期限は死亡日の翌日から10か月以内です。
8. その他の対応（随時）
- 不動産の名義変更（相続登記）
- 遺族年金・保険金の受取手続き
- SNS・クラウドサービスの解約または引き継ぎ
- エンディングノートや遺言書の確認
事前の準備が家族の負担を軽減します！
人の死後には、想像以上に多くの事務手続きが発生します。
特に相続や契約の見直しは期限が決まっており、遺族にとって大きな負担になりがちです。
エンディングノートの活用や、契約情報・口座の整理、遺言書の作成など、生前からできる「終活」の実践が、家族の混乱やトラブルを減らす第一歩になります。ぜひ第一歩を始めましょう！
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